鶏舎でサルモネラ菌が発生しやすいのは事実で、
ドイツでは、牛舎や豚舎と一緒に鶏舎の経営はできないように
なっているそうです。
しかし、鶏舎衛生面の立ち入り検査もされており、
ワクチン対策や、菌が発生しやすい狭い鶏舎環境そのものの
改善策も取られており、鶏にも優しい安全な卵をドイツも目指しています。
日本の卵、ドイツの卵、違いをまとめると・・・
日
本
の
卵 |
●賞味期限は生食できる期間。ただし、期限は生産者、業者で決められる。
●サルモネラ菌対策は、生産者、業者によって対応が違う。
●GPセンターで、検卵、また、殻表面の洗浄がされている。
●賞味期限も短く、消費が早い為、商品のサイクルは早い。
●配送時の温度はきまっていない。 |
ド
イ
ツ
の卵 |
●賞味期限は、採卵から28日。
●賞味期限も長く、賞味期限の一週間前までは売ってよい為、店頭に並ぶ商品の期限にバラつきがある。
●できるだけ10度以下で配送させる。可能でない場合は、できるだけ新鮮な卵のみ配送する事が義務付け。
●鶏のサルモネラ菌抗体ワクチン摂取が義務付け。
●検卵はされているが、殻に付いた糞や羽に対しての抵抗感は日本の消費者より薄く、取り除かれていないことも多い。
●卵パックは日本より丈夫だが、取り扱いがおそらく大雑把な為、ひび割れや、完全に割れた卵が入っている可能性が高い。
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こんな感じでしょうか?
私個人の見解としては、日本の卵で生食できるなら、
ドイツの卵も、新鮮なら生食できると思うに至っています。
日本の卵にも、ドイツの卵にも言えることですが、新鮮な卵とは何か、
そして「卵の鮮度や特性を消費者も知った上で、生食する事」
は必須条件だと思います。
サルモネラ菌に関しては、万が一の事も考え、
とにかく菌を増やさないようにする事が大切です。
どんなに新鮮な卵を購入しても以下の事はご法度です。
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ヒビの入った卵を生食する
生たまごの入った加工食品(デザート、マヨネーズなど)を常温に長い時間出して置く
割り置きして時間がたった生たまごを食べる
たまご賭けご飯を、時間を置いてから食べる
不衛生な調理器具を使う
体力が低下しているときや、抵抗力が弱い状態での生食 |
上記を踏まえた上、ドイツの卵で生食する場合は、
特に以下の事にもご注意下さい。
・殻が割れていないか、ヒビがないか確認する
・殻が入らないように割る
・賞味期限に注意する
・羽や糞は冷蔵庫にしまう前にふき取る
・洗った卵や、熱湯消毒したあと、再保存はしない
・卵を触ったら手を洗う |
しつこいようですが、体調不良時や、外国に住んだばかりで
体調がなれないうち、免疫力の低いお子さんの生食は避けた方がよいと思います。
そして、精神的な事も関連するかも知れませんので、
やっぱり心配なら、生食は避けた方が無難です。
人類は研究に研究を重ね、
リスクを減らし、今日の食文化を形成しました。
猛毒のあるフグだって、フグを研究をし、毒を知り、
調理方法を編み出し、食することができるのです・・・ |
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と、哲学的な方向に行きはじめると、また長くなりそうなので、
ここら辺で〆させていただきます。
ご拝読ありがとうございました。
後記:
最後までご覧になった方、お疲れさまでございました(いるのかな?)
まさかこんなに長くなるとは・・・まったく思っていなかったもので・・・
しかも一つのホームページになろうとは・・・
自分自身の疑問を解決しながら調べたつもりですが、
普通の一個人が、普通に調べた事ばかりで、学術的な研究発表
ではありません。
参考にした関係各所のサイトのリンク集を作ってありますので、
最終的な事は、ご自身でご確認いただき、ご判断いただければ幸いです。
ちなみにてん子は、ドイツに来て約8年。生卵と宝くじには、
まだあたっていません。
2007年3月現在 FCBVSレアルを観ながら・・・
ミュンヘンにて。 てん子
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