たまごの性質を知り、新鮮なたまごを購入し、
サルモネラ菌の特徴を知り、不安要素を解剖すれば、
限りなくゼロに近くリスクを減らす事ができます。
食中毒予防への三原則
・菌をつけない→清潔
・菌を増やさない→迅速
・菌を殺す→加熱または冷却 |
家庭でできる食中毒予防
厚生労働省
卵については、日本国内でも、厚生労働省をはじめ、
各方面で以下の注意を促しています。
ドイツでも生食に関する記述はないものの、同じような感じでしたので、
取りまとめてみました。
① |
卵はきれいで、ひび割れのない、
新鮮なものを購入すること。(日・独) |
② |
十分加熱して調理する場合の目安は、
卵黄も白身もかたくなるまで加熱することです。(日・独) |
③ |
卵かけご飯、すき焼き、納豆にかけるなど、
卵を生で食べる場合には、破卵やひび割れ卵は使用せず、
食べる直前に殻を割ること。 |
④ |
十分に加熱しない卵料理は、調理が始まってから
2時間以内に食べること。
また、加熱調理を行った卵料理についても、
なるべくはやく消費すること。(日・独) |
⑤ |
自家製マヨネーズは材料の卵を加熱しないで使用することから、
これまでいくつかの事故例が報告されています。
従って、自家製マヨネーズを作る場合は、ひび割れ卵
(殻にひびのある卵)は使用せず、作ったらすぐに使い切る
ようにしましょう。(日・独) |
⑥ |
カスタードの加熱のめやすは、金属製のスプーンでかき回した時、
スプーンにカスタードの薄い膜がつくまでです。(日・独) |
⑦ |
ゆで卵は、沸騰水で5分間以上加熱しましょう。 |
⑧ |
料理を途中でやめてそのまま室温に放置すると、
細菌が食品についたり、増えたりします。
途中でやめるような時は、冷蔵庫に入れ菌を増やさないようにしましょう。
再び、調理をするときは、もう一度、十分加熱しましょう。 |
⑨ |
温かく食べる料理は、常に温かく、冷やして食べる料理は、
常に冷たくしておきましょう。めやすは、温かい料理は、65℃以上、
冷やして食べる料理は10℃以下です。 |
⑩ |
老人、2歳以下の乳幼児、妊娠中の女性、
免疫機能が低下している人等に対しては、
生卵(うずらの卵を含む。)は避け、できる限り、
十分加熱した卵料理を提供してください。(日・独) |
⑪ |
卵を扱いながら、乳幼児に食事をあたえたりオシメを替えたり
することは、控えましょう。 |
⑫ |
卵を扱ったら、手・まな板・包丁などは、よく洗いましょう。 |
⑬ |
味期限に注意し、新しいものを選ぶ。
*賞味期限は採卵日から28日目です。 詳しくはこちら |
⑭ |
スーパーでは必ずケースを開け、割れた卵や、ひび割れ卵がないか、卵を持ち上げるなどして確認しましょう。 |
⑮ |
卵を割るときに、殻が入らないように注意する。
加熱しない卵を使う場合、使用する食器・容器では極力割らない。 |
⑯ |
エッグポケットにしまわず、買ってきたパックのまま保存する。
著しい鶏糞や羽は念の為、冷蔵庫にしまう前に、拭くなどして取り除いておく。 |
家庭での卵の洗浄について
水で卵をゴシゴシ洗ったり、酢や、薄めた塩素系漂白剤につけて殺菌、
と言う事をされてる方もいらっしゃるようですが、
汚れを気にして、家庭でたまごを洗うのはなるべく避けた方がよいでしょう。
中途半端な洗い方をすると、かえって殻の表面の部分的な汚れが広がったり、
殻に7000-17000個ある「気孔」(きこう)から水分と共に雑菌などが
流れ込んでしまうこともありかえって危険なのだそうです。
日本のGPセンターの洗卵温度は、厚生労働省によって
「洗浄水の温度は30℃以上、かつ原料卵の温度より+5℃以上
(8℃以下で保存された原料卵については、原料卵の温度より+5℃以上)
高くすること」と定められています。
水温が低いとたまごの中に「気孔」を通じて水が入りやすくなってしまう、
のだそうです。
さらに「洗浄した卵は、すみやかに乾燥すること」にもなっています。
殻の表面の水分が冷えると、卵に悪影響を与えることと、
カビの発生原因などを防ぐためです。
また、熱湯にくぐらせる事は、殻の外に付いたサルモネラ菌には
有効かも知れませんが、内部感染している卵には効果はありません。
むしろ内部温度を繁殖しやすい温度に上げてしまう上、
鮮度も格段に落ちるそうなので、熱湯にくぐらせたらできるだけ早く消費する
ことをお勧めします。
サルモネラ菌の繁殖温度
目につくような汚れは、そっとふき取るなどして、
なるべく洗わずにいた方が、中に菌が入る心配もなく、
また鮮度も保てるそうです。
念には念を入れたい方は、薬局などで、食品にも使える消毒薬及び消毒アルコールが購入できますので、それを使い表面を拭取りしましょう。
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